「フィリピンの人の英語ってすごいなまっているよね」という話をよく耳にします。
実際フィリピンの英語は独特のなまりがあります。
しかしそれは彼らに限った話ではないです。
フランス語ではhを発音しないので彼らは英語のhの発音が苦手です。
日本人が「th」の発音が上手くできないのと同じようなもんですね。
でも僕は今まで彼らの英語の発音を「下手」と表現する日本人に出会ったことはありません。
多くの日本人は非英語圏の人たちの英語の発音をネガティブにとらえていません。
ネイティブのいわゆるスタンダードな発音と違うことを必ず「なまり」と表現します。
なのに自分たち日本人の英語の発音だけは「下手くそ」だというのです(笑)
本当に日本人は発音が下手なのか?
もう僕の言いたいことがわかってもらえたかと思います。
日本人の発音だけが下手なんてことは絶対にないです!
というか気にしすぎです(笑)
英語のネイティブスピーカーからすれば日本人の英語も他の国同様、日本語独特のなまりがあるだけです。
英語を母国語としない外国人は、自分の英語の発音がネイティブとは違っていてもさほど気にしていません(笑)
彼らと話すネイティブもそんなことはまったく気にしていません。
日本人は完璧を求めすぎ
日本人は文法にしろ発音にしろあまりに完璧を求めすぎています。
そもそも完璧な発音なんて存在しません。
ネイティブの話す英語にもそれぞれイギリスのなまり、オーストラリアのなまりなどがあって、さらに地方ごとのなまりまであります。
英語は世界共通語で、ネイティブのためだけのものではありません。
最近では曲の半分以上を英語の歌詞で歌う日本人アーティストが増えてきていますが、YOUTUBEのコメント欄を見ると「英語の発音が残念」など、英語の発音に対する意見であふれかえっていることも珍しくないです。
それだけ日本人は英語の発音に対する意識が高いとも言えますが、むしろ苦手意識がとても強く表れているように感じます。
Celine Dion(セリーヌディオン)の歌う英語には確実にフランス語のなまりがありますが、彼女の発音にケチをつける人はいるんでしょうか?
日本人は自分たちの英語の発音にだけ厳しすぎます!(笑)
発音よりアクセントを意識しよう
学校などでは[R]と[L]や[th]の発音をとても重要視して教えています。
もちろんネイティブの英語を聞き取るうえでも大切なことです。
僕は海外で生活していたわけではなく完全に日本で、しかもそのほとんどを机の上で英語の勉強をしていたので決して特別発音が上手なわけではありません。
しかし今まで発音が悪くて聞き取ってもらえなかったという経験はほとんどありません。
僕が話した英語を聞き取ってもらえなかった場合のほとんどが「アクセント」をつける場所を間違えたときでした。
アクセントの大切さ
<particular(特定の)>
という単語を例にアクセントの大切さを解説しますね。
カタカナで「パーティキュラー」と覚えてしまうと、意味は知っていても実際の会話ではまったく使い物にならなくなってしまいます。
実際の発音を聞いてもらえればわかると思います。
いかがでしょうか?
英語の発音は[pərtíkjələr]と[ti]の部分にアクセントがつきます。
特にBritish Accentでは[r]の発音をしないのでカタカナのそれとは全く別物です。
([r]を発音するのはアメリカ英語です。ちなみにカナダでも[r]は発音しないようです)
[R]や[L]の発音が多少違っても意思疎通にそこまで支障は出ませんが、アクセントを間違えるとネイティブには何の単語か理解してもらえません。
さらにカタカナで覚えているとリスニングのときにネイティブの正しい発音を聞いても自分の知っている単語と認識することが出来ないのです。
最も強く発音するアクセントには右上がりの「’」がついています。
アクセント記号の読み方を勉強する必要はないですが、日頃から辞書をひいたらどこにアクセントがつくのかは確認するようにしましょう!
それでも発音の練習は必要
とはいえ完全なカタカナ英語の発音のままでいいというわけではありません。
日頃の英語学習に発音の練習は欠かせません。
このサイトでは英語上達の一番のカギは「音読」とくどいほど言っていますが、音読の際にネイティブの発音を意識してマネをすることはとても重要なことです。
詳しくはスピーキングを鍛える最強の勉強法をチェックしてください。
ネイティブの発音に出来るだけ近づけるように努力を重ね、最後に残ったものがあなたの日本人としての「なまり」になるのです。
そしてぜひそこに自信と誇りを持ってください!